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哲学談戯

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意識という科学では説明できないもの – マルクス・ガブリエル『「私」は脳ではない』

マルクス・ガブリエル『「私」は脳ではない - 21世紀の精神のための哲学』(2019)Markus Gabriel, Ich ist nicht Gehirn: Philosophie des Geistes für das 21. Jah...
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新しい実在論 – マルクス・ガブリエル『なぜ世界は存在しないのか』

マルクス・ガブリエル『なぜ世界は存在しないのか』(2018)Markus Gabriel, Warum es die Welt nicht gibt, 2013世界は存在しない? 世界はなぜ存在しないのか——— 挑発的な問いだが、本書での結...
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キュニコス派(犬儒派)の思想と哲学 – 自然にしたがって生きよ

Cynicismの意味と語源とは? 英語のcynicalという言葉には、「冷笑的な」という意味がある。英英辞書を引いてみると次のように書かれている。1. Believing that people are motivated purely ...
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樽のディオゲネス – 犬と呼ばれた哲学者

犬と呼ばれた哲学者John William Waterhouse - Diogenes (1882) 古代ギリシア語で「犬」のことをキュオーン(kyon)という。その形容詞キュニコス(Kynikos)は、「犬の、犬のような」という意味である...
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プロテスタント弾圧の象徴カラス事件をめぐって – ヴォルテール『寛容論』

ヴォルテール『寛容論』(1763)カラス事件 1761年、南仏のトゥールーズの商人ジャン・カラスの自宅で、長男のマルク=アントワーヌが首を吊って自害した。ジャン・カラスはプロテスタントの一家であったが、長男はカトリックへ改宗する予定になって...
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信仰心の近代化の試み – スピノザ『神学・政治論』

スピノザ『神学・政治論』(1670)近代化の条件―宗教と科学の分離 スピノザの生きた17世紀は、「科学革命の世紀」とも言われ、近代科学が急速に発展した時代だった。 日々進展する自然科学の知識は、当然ながら従来の信仰の世界とは対立することにな...
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人と人との間を結びつける紐帯の概念「友愛(philia)」 – プラトン『リュシス』(390 BC?)

プラトン『リュシス』(390 BC?)紐帯の原理としての友愛(philia) 副題は、「友愛について」。 ここで論じられている友愛(philia ピリア)は、現代の友情(friendship)より遥かに広い概念。 古代ギリシアにおける「友愛...
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哲学する(知を愛する)ことの意味とは? – プラトン『恋がたき』

『恋がたき』または『恋人たち』。 副題は、「哲学について」。トラシュロスのまとめた36篇の中のひとつだが、この1篇もまた、プラトンの偽作として疑われている。 現代の計量文献学による研究では、この作品は、紀元前4世紀後半頃に書かれたもので、統...
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「知っている」とはどういうことか? – プラトン『アルキビアデス』

偽書と疑われた作品 プラトンの作品として現代まで伝わっているものは、帝政ローマ期にトラシュロスがまとめた36編が基本となっている。『アルキビアデス』はその中に含まれる作品だが、古代、中世、近代を通じてプラトンの真作として、その真偽が疑われる...
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プラトンの偽書『クレイトポン』について

古代ローマ帝国2代皇帝ティベリウスの廷臣であったトラシュロスのまとめたプラトン全集は、現代に至るまでプラトンの著作を編集する際の基礎となってきた。 帝政ローマ期には、すでに真偽不明なプラトン名義の著作が相当数出回っており、プラトンの真作と思...
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