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2015年2月

  • 2015年2月28日

チョムスキーと脳科学

言語相対論からチョムスキーの普遍文法論へ  言語が異なれば、物事の捉え方、把握の仕方が異なる――― このような考えは、言語相対論と呼ばれる。  西欧諸国では、19世紀から20世紀にかけて植民地が拡大すると、非西欧文明との接触に促されて、世界のさまざまな言語への視野が広がっていった。言語の多様性への関 […]

  • 2015年2月28日

酒井邦嘉『言語の脳科学』(2002)

脳科学が証明する言語の機能局在  2002年刊行。 ちょっと古めの本。脳科学が言語処理に関する脳機能のどこまでを証明できているのか、当時の研究成果を解説している。言語処理における脳の機能局在、モジュール仮説、プラトンの問題など、脳科学が主要な課題としているものが分かりやすくまとめられている。  本書 […]

  • 2015年2月19日

横田増生『ユニクロ帝国の光と影』(2013)

 前回の記事で今野晴貴氏の『ブラック企業』を取り上げたが、その著書の中でなぜかユニ黒の名前だけが伏せられていた。名前が伏せられた理由は、出版元の文芸春秋社がすでに別の出版物において名誉毀損でユニ黒と係争関係にあるためのようだ。次のような記事を見つけた。  しかし、せっかく名前を伏したにも関わらず、結 […]

  • 2015年2月18日

今野晴貴『ブラック企業』(2012)

ブラック企業とは?  労働環境が著しく劣悪な会社―――  そうした企業がネット上でブラック企業と呼ばれるようになったのは、2005年前後かららしい。2008年のリーマンショック以降からは、社会問題として徐々に認知され始めた。そして、このネットスラングとして始まったブラック企業という言葉は、今ではすっ […]

  • 2015年2月12日

丸山眞男・加藤周一『翻訳と日本の近代』(1998)

 日本の近代化を支えた翻訳文化をめぐる対談集。良くも悪くも日本の近代化は翻訳を中心に進められた。その思想史的な意義と功罪をめぐって、戦後日本を代表する思想家二人による対話が交わされている。 翻訳文化の始まり  日本の近代化は、19世紀半ば、ペリー来航(1853)から日露戦争(1904-05)まで、つ […]

  • 2015年2月11日

外山滋比古『日本語の感覚』(1975)

 前著『日本語の論理』において欧米言語と日本語の特質の差を名詞構文と動詞構文の差として特徴付けた外山氏だが、本書ではこの全く性格を異にする欧米言語を日本人がどのように受容していったのかその歴史に焦点が当てられている。  欧米言語は、思考の中心を名詞によって概念化し、それを動作主(主語)、作用(動詞) […]

  • 2015年2月10日

外山滋比古『日本語の論理』(1973)

西欧語との対峙  著者の外山氏は1923年、大正12年の生まれ。第二次大戦が始まる直前から戦中にかけて英文学を学んだ。  この頃はまだ、日本語は非論理的であるという明治以来の根強い言語観が残っていた時代だ。当時、外国文学を学ぶということは、一方の日本語をどう評価するか、どのように近代言語へと近づける […]

  • 2015年2月6日

茂木健一郎『クオリア入門』(2006)

私たちの心の中のすべての表象は、クオリアという単位からできている。  クオリアとは心の中で感じ取ることのできる質感のことだ。心の中で感じ取っている直接的な経験と言い換えてもいい。 この質感を感じ取っている心の中の経験が、脳内のシナプスの働きの結果として生じていることは間違いない。どのような心の働きも […]

  • 2015年2月5日

生田哲『よみがえる脳』(2010)

カナリアの歌から  カナリアは、毎年春になると新しい歌を歌うそうだ。他のほとんどの鳥は、その鳴き方を一生を通じて変化させない。しかし、カナリアだけは、毎年春に新たに歌を覚え直すらしい。 カナリアの歌う歌は、毎年変わり、以前の年と同じ歌は歌わない。他の鳥には見られないこの不思議な特徴が、世界で最も愛さ […]

  • 2015年2月1日

本の処分の仕方

 なかなか本を処分できない。  どんなくだらない内容の本でも一度買ってしまうと、また後で読み直すことがあるんじゃないかとか、必要なときがあるんじゃないか、とか余計なことを考えてしまって捨てられなくなる。 だが、実際、後で必要になることなんてほとんどない。いや、全くないと言った方が良いかもしれない。「 […]