プラタナス

【花言葉は天才】哲学者の樹 – プラタナス

街路樹のプラタナス

 街路樹としてよく見かけるプラタナス。

 和名をスズカケノキといいます。(プラタナスは、正確には、スズカケノキ属に属する樹木の総称。)

 日本では、明治初期に新宿御苑や日比谷公園に植樹されたのがはじまりだそうです。その後、各地で街路樹として広まっていきました。そう言われてみれば、確かに都内、特に新宿近辺でよく見かけます。

 日本で主に植樹されているのは、モミジバスズカケノキという種です。葉の形がモミジに似ています。

プラタナス

 木肌はまるで迷彩服。

プラタナス
プラタナス

花言葉は「天才」

 西欧では古くから街路樹として利用されてきた樹木で、古代ギリシアでは、すでにプラタナスの並木道が整備されていました。
 古代哲学者のソクラテスやプラトンが、アテネのプラタナスの木陰で議論をしたという言い伝えから、プラタナスの花言葉は「天才」。

 哲学とゆかりのある樹ですが、この「プラタナス」という名前も、もしかすると、古代哲学者「プラトン」の名前とかかわりがあるかもしれません。

 プラタナスという名前は、幅広いという意味の古代ギリシア語、プラテュス(platys)という言葉に由来しています。プラタナスの葉が広く、木陰を作ることに適していることから、この名がつきました。

 「プラテュス(platys)= 幅広い」というこの言葉は、哲学者「プラトン」の名前の由来にもなっています。(諸説あります。)

 「プラトン」という名は本名ではなく、あだ名で、アリストクレスが本来の名前です。彼は、体格が大きく、格闘技(レスリング)が得意だったことから、肩幅が広い(あるいは、額が広い)という意味で、プラトンというあだ名がつけられました。当時そのあだ名で呼ばれることの方が多かったため、歴史的にもそのあだ名の方が定着しました。

 プラテュス(platys)は、英語の…
・place
・plane
・plate
・plain
 などの語源にもなっています。どの言葉も、「広く平坦なもの」という点が共通しています。

 葉が広く、涼しげな木陰を作るプラタナスは、街路樹に似つかわしい木として、古代ギリシアの古えから愛されてきたのです。