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アコーディオンが奏でるブルース – Clifton Chenier – Louisiana Blues and Zydeco (1965)

Blues 方々日誌

Clifton Chenier – Louisiana Blues and Zydeco (1965)

 1965年に収録されたクリフトン・シェニエ(Clifton Chenier)のアルバム『Louisiana Blues & Zydeco』は、ザディコ(Zydeco)が広く知られる契機となった記念碑的作品。

 当初、プロデューサーは伝統的な様式のザディコを録音する予定だったらしいが、Modern Bluesとして演奏したいシェニエと意見が対立し、結局、半分ずつ録音するという妥協案で収まったらしい。
 当時の民族音楽、地域音楽を伝える記録の方がより貴重な今となっては、この妥協案は結果的には非常に良いものとなった。そのおかげで今では貴重な伝統的なスタイルでのザディコをこのアルバムで聞くことができる。ファンにとっても、ザディコの歴史的変遷を音として体感できるという点で、非常に貴重な資料といえる。

 ”Hot Rod”、”Banana Man”、”It’s Hard”、”Elmore’s Blues”が個人的にはオススメ。いずれもシェニエの音楽的個性がよく表れており、ザディコとブルースの融合の妙を味わうことができる。英語ではなくフランス語、ハーモニカではなくアコーディオンを用いるといった独特のスタイルは、一般的なブルースとは一線を画しており、時にはこうした“変則的ブルース”に耳を傾けてみるのも、新たな発見につながるのではないだろうか。

Hot Rod

It’s Hard

Eh, ‘Tite Fille

Clifton Chenier and His Red Hot Louisiana Band

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