哲学談戯 相対主義の極限と思考の地平──入不二基義『相対主義の極北』を読む 入不二基義『相対主義の極北』(2001)相対主義の自己適用化をめぐって 本書は、相対主義に内在する「自己論駁(self-refutation)」の問題を出発点とし、それを極限まで突き詰めたときに現れる思考の地平を探求するものである。相対主義... 2015.08.25 哲学談戯
哲学談戯 沈黙の中の実存——ウィトゲンシュタインと独我論の地平 – 永井均『ウィトゲンシュタイン入門』 永井均『ウィトゲンシュタイン入門』(1995)哲学することの意味 優れた哲学者とは、「これまで誰も、問題があることに気づかなかった領域に、実は問題があることを最初に発見し、それにこだわり続けた人」のこと——— 哲学の本質は、既知の問題に対し... 2015.08.20 哲学談戯
床屋政談 自由を問い直す:libertyとfreedomの本来の意味 – J. S. ミル『自由論』 J. S. ミル『自由論』(1859)矛盾する自由 自由という概念は、常に矛盾をはらんでいる。 自由は、近代社会を形づくる中核的な理念である。しかしそれは、社会の根幹に位置づけられる一方で、社会それ自体と絶えず緊張関係に置かれる概念でもある... 2015.07.20 床屋政談
方々日誌 サニー・ランドレス – レーベル立ち上げ、そしてブルースへの原点回帰へ Sonny Landreth – A Return to His Blues Roots From the Reach (2008)ハリケーンカトリーナからの復興を願って 2008年、Sonny Landrethは自身のレーベルを立ち上げ、その第一弾としてリリースしたのがこのアルバム『From the Reach』だ。初の自主制... 2015.07.10 方々日誌
方々日誌 ルイジアナのRoots Music – Sonny Landreth South of I-10 (1995) Sonny Landrethの1995年作『South of I-10』は、そのタイトルが示す通り、アメリカ南部——とりわけ彼の故郷ルイジアナ——の風土と文化を深く反映した作品だ。 全体として、bl... 2015.07.06 方々日誌
方々日誌 Blues Rockの最高峰 – Sonny Landreth – The Road We're On (2003) Sonny Landreth - The Road We're On (2003) このalbumを聞いたときは、ほんと、衝撃的だった。 演奏はほぼguitar、base、drumsだけという非常にsimpleな構成。 Sonny Land... 2015.07.05 方々日誌
晴筆雨読 失われた日本の身体感覚を取り戻す – 養老孟司・甲野善紀『古武術の発見』 絶版本を読む絶版本の世界へようこそ。あえて絶版本を読み、それを紹介するという誰得?な企画です。養老孟司・甲野善紀『古武術の発見』光文社 (1993)失われた身体感覚を取り戻す 一度失われた技術を再び取り戻す——— 甲野善紀氏は古武術の研究家... 2015.06.20 晴筆雨読
千言万句 「和歌の前の平等」古代日本人の精神世界 – 渡部昇一『日本語のこころ』 絶版本を読む絶版本の世界へようこそ。あえて絶版本を読み、それを紹介するという誰得?な企画です。渡部昇一『日本語のこころ』(1974)漢語から大和言葉へ ところでヴァイキングにしろアングロ・サクソンにしろ、古代のゲルマン人はキリスト教がくる前... 2015.06.10 千言万句
千言万句 日本語の未来は大丈夫か? – 水村美苗『日本語が亡びるとき』 水村美苗『日本語が亡びるとき』(2008)消えていく言語 一説によれば、現在世界には約5,000から8,000の言語が存在するとされる。数え方にもよるが、少なくとも3000近くあると見るのが一般的らしい。 世界には多種多様な言語が存在してい... 2015.06.05 千言万句
哲学談戯 反時代的思考:ニーチェにおける精神の軌跡とその悲劇 – 渡邊二郎・西尾幹二編『ニーチェを知る事典』 渡邊二郎・西尾幹二編『ニーチェを知る事典』(2013)ニーチェにおける精神の軌跡とその悲劇 本書は、1980年に刊行された書籍の文庫化であり、文庫本ながら約800ページに及ぶ大著である。 ニーチェの専門家だけでなく、多様な分野の研究者50名... 2015.06.01 哲学談戯