羊のぼう

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科学半解

「臨床の知」と生命倫理——経験に根ざした知性の可能性 – 中村雄二郎『臨床の知とは何か』

中村雄二郎『臨床の知とは何か』(1992)臨床の知の発見 —— 近代科学の限界ともう一つの現実 近代科学は、普遍性・客観性・論理性を中心的な価値とし、世界を分析的に把握する方法を発展させてきた。この枠組みでは、現実は因果律に従う対象として切...
哲学談戯

〈近代知〉の限界とオルタナティヴ──中村雄二郎『哲学の現在』を読む

絶版本を読む絶版本の世界へようこそ。あえて絶版本を読み、それを紹介するという誰得?な企画です。中村雄二郎『哲学の現在』(1977)近代知性のオルタナティヴ(Alternative) 本書は、自我・身体・認識・宇宙像(cosmology)とい...
科学半解

意識はどこから来るのか──情動・言語・他者から見る自己の起源

はじめに:意識の起源を問う 「意識」とは何か。この問いに明快な答えを出すことは、現代の脳科学や哲学においてもなお困難を極める。意識とは単に自己が世界を感じる感覚なのか、それとも記憶や言語と不可分の高度な情報処理の現れなのか。いずれにせよ、意...
科学半解

「意識」はいかにして科学の対象となったか──心理学から脳科学への展開

意識とは何か?──科学が挑んだ「不可視の現実」 心とは何か?そして、「意識」とはどこにあるのか?── 実証主義を基盤とする近代科学において、「意識」という現象は長らく、捉えがたい対象であり続けた。科学的手法の前提となる「客観的観察」の枠組み...
哲学談戯

パスカルの「火の夜」とは何か──理性から信仰へ転回した瞬間を読む

パスカル「火の夜」 17世紀フランスの思想家ブレーズ・パスカルは、数学者・物理学者として近代科学の基礎を築いた一方、後半生においては思想家として独自の思索を展開した。その転換点となったのが、1654年11月23日に起きたとされる決定的な回心...
哲学談戯

パスカルの賭け──理性の時代に抗した思想:パスカルの信仰とその逆説

理性による信仰の意義の証明 17世紀フランスの思想家ブレーズ・パスカルの遺稿集『パンセ』は、人間の現実を鋭く観察した人文主義(モラリスム)文学の傑作として知られている。 しかしこの書物は、彼の死後、未整理の断片を編者が寄せ集めて編纂したもの...
哲学談戯

「考える葦」としての人間──パスカル『パンセ』の人間観を読み解く

パスカル『パンセ』(1670)パスカルが生きた時代と『パンセ』の背景 ブレーズ・パスカルが生きた17世紀のフランスは、長く続いた宗教戦争の混乱を脱し、絶対王制の確立へと向かう安定期に入っていた。「フロンドの乱(1648-1653)」によって...
哲学談戯

パスカルとジャンセニスム──『パンセ』に込められた信仰と理性の対話

ジャンセニスムの源流──ヤンセニウス 17世紀、カトリック教会内部で、ヤンセン主義──フランス語でジャンセニスム(Jansénisme)──と呼ばれる改革的な信仰運動が現れる。その思想的源流となったのが、オランダの神学者コルネリウス・ヤンセ...
晴筆雨読

【年表】ブレーズ・パスカル(Blaise Pascal, 1623-1662)の生涯と業績

ブレーズ・パスカル 年表年(西暦)年齢出来事・業績社会・歴史的背景1623年06月19日、フランス・クレルモン=フェランに生まれる。父エティエンヌは法律家で数学に関心が深かった。ルイ13世の治世下。宰相リシュリューが中央集権化を推進中。三十...
哲学談戯

スピノザの思想に見る近代的自由の起源:信仰心の合理化の試み – スピノザ『神学・政治論』

スピノザ『神学・政治論』(1670)近代化の条件──宗教と科学の分離 スピノザが生きた17世紀は、「科学革命の世紀」と呼ばれるように、自然科学が飛躍的に発展した時代だ。天文学、力学、光学などの分野で新しい知見が次々と現れ、それまで宗教が担っ...
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