哲学談戯 私という存在を巡る問い – 永井均『ウィトゲンシュタイン入門』 永井均『ウィトゲンシュタイン入門』(1995)哲学することの意味 優れた哲学者とは、「これまで誰も、問題があることに気づかなかった領域に、実は問題があることを最初に発見し、それにこだわり続けた人」のこと――― 哲学の仕事は、すでに知られてい... 2015.08.20 哲学談戯
哲学談戯 反時代的思考 – 渡邊二郎・西尾幹二編『ニーチェを知る事典』(2013) 渡邊二郎・西尾幹二編『ニーチェを知る事典』(2013) 1980年に刊行された書籍の文庫化。 文庫本で800ページ近くある(文字通り)大著。ニーチェの専門家に限らず、多様な分野の研究者ら50人以上の執筆陣が、さまざまな面からニーチェ像を浮か... 2015.05.15 哲学談戯
哲学談戯 伝道師としてではなく道化師としての姿 – ニーチェ『ツァラトゥストラ』(1883) 左からルー・ザロメ、パウル・レー、ニーチェ1882年ルツェルンにてニーチェ『ツァラトゥストラ』(1883)道化師としてのツァラトゥストラ ニーチェの『ツァラトゥストラ』は、4部構成で、1883年から85年にかけて出版された。出版当初は全く反... 2015.05.10 哲学談戯
哲学談戯 理想と被害妄想の狭間 – ルソー『孤独な散歩者の夢想』 ルソー『孤独な散歩者の夢想』(1782)ルソーの遺作 ルソーの遺作となった作品。 題名の「夢想」が示す通り、現実と妄想の狭間を行き来するような内容で終始、ルソーの独白が続いていく。 ルソーは一般的には『社会契約論』を提唱した社会思想家として... 2015.05.05 哲学談戯
哲学談戯 役に立たない哲学 – 中島義道『哲学の道場』 中島義道『哲学の道場』(1998)日常誰でもが出会う事柄に対して半病的なこだわりをもち、それに対して全身でぶつかってゆき答えを求めようとする無謀でいくぶん滑稽な(まさにトン・キホーテ的な)営みこそ哲学なのです。 哲学は、役に立たない——しか... 2015.04.10 哲学談戯
哲学談戯 死への欲動と戦争——フロイトが見た人間の攻撃性と文明の限界 – フロイト・アインシュタイン往復書簡『人はなぜ戦争をするのか』(1932) フロイト『人はなぜ戦争をするのか』(1932)外傷性神経症の発症 フロイトは、第一次世界大戦に直面して、人間の破壊的な欲望をまざまざと見せつけられ、それを契機にタナトスという死への欲動を理論化していく。 第一次世界大戦という人類が始めて直面... 2015.04.02 哲学談戯
哲学談戯 戦争と精神の退行——フロイトが見た文明の脆さ – フロイト『戦争と死に関する時評』(1915) フロイト『戦争と死に関する時評』(1915)世界大戦がもたらした幻滅そしてこの戦争がもたらしたもの、それは幻滅である。 第一次世界大戦のさなかに書かれた論文。この論文は、第一次世界大戦という未曾有の戦争に直面したフロイトが、その衝撃をどのよ... 2015.04.01 哲学談戯