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哲学談戯

  • 2015年10月4日

ニーチェ『善悪の彼岸』(1886)

『ツァラトゥストラ』執筆後のニーチェ  『ツァラトゥストラ』全4部を書き上げたニーチェは、あまりに文学的な表現形式をとってしまったこの著作に対し、理論的な解説書が必要だと感じていた。ニーチェは、1881年に散歩の途中で、永劫回帰の着想を得て、その体験を詩的な形で表現したのが『ツァラトゥストラ』だった […]

  • 2015年10月3日

ニーチェ『ツァラトゥストラ』(1883)

Reader’s High  なんだかめまいの様な、頭がくらくらする感じだ。ニーチェのツァラトゥストラをようやく読み終えた。 これだけ意味不明で脈略のない文章を文庫本上下巻で永遠と読まされ続ければ、誰だってそりゃ、幻惑のようなくらくらした感覚を覚える。そうした読後の一種、高揚した気分の中 […]

  • 2015年8月25日

入不二基義『相対主義の極北』(2001)

相対主義の自己適用化  2001年の著作。 相対主義は相対性そのものを真理として主張する。そのため自己論駁に陥る。本書はこの自己論駁を内在的に極限まで問い詰めた先にどのような思考が立ち現れてくるかを思索したもの。  まず第1章で、相対主義の考え方を六つの局面へと展開するものとして説明している。 1. […]

  • 2015年7月20日

J. S. ミル『自由論』(1859)

 自由とは常に矛盾に満ちた概念だ。特に政治という領域、つまり、社会的な意思決定を行う場では、自由は政治と鋭く対立する。 この政治と自由をめぐる議論に一つの解答を試みたのが、ジョン・ステュアート・ミルの『自由論』だ。  自由主義の古典的名著であり、今現在読んでみても、内容が極めて現代的なことに驚かされ […]

  • 2015年7月3日

永井均『ウィトゲンシュタイン入門』(1995)

哲学することの意味  優れた哲学者とは、「これまで誰も、問題があることに気づかなかった領域に、実は問題があることを最初に発見し、それにこだわり続けた人」のこと―――  哲学の仕事は、すでに知られている問題に新しい解答を与えることではない。そこに問題があることを発見し、それにこだわり続けることだ。もし […]

  • 2015年4月29日

ルソー『孤独な散歩者の夢想』(1782)

 ルソーの遺作となった作品。 夢想とある通り現実と妄想の間を行き来するような内容で終始、ルソーの独白が続いていく。  ルソーは、一般的には社会契約論を唱えた社会思想家として知られているが、社会思想や哲学の他に、博物学、音楽理論、芸術論などの著作もあり、作家として小説も書いていて、非常に多岐にわたる活 […]

  • 2015年4月4日

フロイト『戦争と死に関する時評』(1915)

そしてこの戦争がもたらしたもの、それは幻滅である。 世界大戦がもたらした幻滅  第一次世界大戦のさなかに書かれた論文。フロイトが、第一次世界大戦という未曾有の戦争に直面して、それがいかに衝撃的だったかが非常によく伝わってくる。  フロイトは、この戦争における幻滅を二つ上げている。まず近代国家が、自国 […]

  • 2015年4月3日

フロイト『人はなぜ戦争をするのか』(1932)

フロイト『人はなぜ戦争をするのか』(2008)  第一次世界大戦以降のフロイト後期の作品を集めた論文集。フロイトは、第一次世界大戦に直面して、人間の破壊的な欲望をまざまざと見せつけられ、それを契機にタナトスという死への欲動を理論化していく。その過程の作品を中心に編まれている。 外傷性神経症の発症   […]