床屋政談 自由の本来の意味 – J. S. ミル『自由論』 J. S. ミル『自由論』(1859)矛盾する自由 自由という概念は常に矛盾に満ちている――― 自由は、近代社会を形作る基礎となる理念だ。しかし、社会の基礎となる理念でありながら、社会それ自体との間に常に対立を含んでいる。特に政治という領域... 2015.07.20 床屋政談
方々日誌 ルイジアナのRoots Music – Sonny Landreth – Levee Town (2000) Sonny Landreth - Levee Town (2000) 『Levee Town』とは、堤防の町という意味。もちろん、ニューオーリンズのことだ。 前作『South of I-10』は、彼のルーツであるルイジアナを主題とした、サザ... 2015.07.06 方々日誌
方々日誌 Blues Rockの最高峰 – Sonny Landreth – The Road We're On (2003) Sonny Landreth - The Road We're On (2003) このalbumを聞いたときは、ほんと、衝撃的だった。 演奏はほぼguitar、base、drumsだけという非常にsimpleな構成。 Sonny Land... 2015.07.05 方々日誌
晴筆雨読 失われた日本の身体感覚を取り戻す – 養老孟司・甲野善紀『古武術の発見』 絶版本を読む絶版本の世界へようこそ。あえて絶版本を読み、それを紹介するという誰得?な企画です。養老孟司・甲野善紀『古武術の発見』光文社 (1993)失われた身体感覚を取り戻す 一度失われた技術を再び取り戻すことは、極めて困難な試みだ。 甲野... 2015.06.20 晴筆雨読
千言万句 「和歌の前の平等」古代日本人の精神世界 – 渡部昇一『日本語のこころ』 絶版本を読む絶版本の世界へようこそ。あえて絶版本を読み、それを紹介するという誰得?な企画です。渡部昇一『日本語のこころ』(1974)漢語から大和言葉へ ところでヴァイキングにしろアングロ・サクソンにしろ、古代のゲルマン人はキリスト教がくる前... 2015.06.10 千言万句
千言万句 日本語の未来は大丈夫か? – 水村美苗『日本語が亡びるとき』 水村美苗『日本語が亡びるとき』(2008)消えていく言語 一説によれば、現在世界には約5,000から8,000の言語が存在するとされる。数え方にもよるが、少なくとも3000近くあると見るのが一般的らしい。 世界には多種多様な言語が存在してい... 2015.06.05 千言万句
哲学談戯 反時代的思考 – 渡邊二郎・西尾幹二編『ニーチェを知る事典』(2013) 渡邊二郎・西尾幹二編『ニーチェを知る事典』(2013) 1980年に刊行された書籍の文庫化。 文庫本で800ページ近くある(文字通り)大著。ニーチェの専門家に限らず、多様な分野の研究者ら50人以上の執筆陣が、さまざまな面からニーチェ像を浮か... 2015.05.15 哲学談戯
哲学談戯 伝道師としてではなく道化師としての姿 – ニーチェ『ツァラトゥストラ』(1883) 左からルー・ザロメ、パウル・レー、ニーチェ1882年ルツェルンにてニーチェ『ツァラトゥストラ』(1883)道化師としてのツァラトゥストラ ニーチェの『ツァラトゥストラ』は、4部構成で、1883年から85年にかけて出版された。出版当初は全く反... 2015.05.10 哲学談戯
哲学談戯 理想と被害妄想の狭間 – ルソー『孤独な散歩者の夢想』 ルソー『孤独な散歩者の夢想』(1782)ルソーの遺作 ルソーの遺作となった作品。 題名の「夢想」が示す通り、現実と妄想の狭間を行き来するような内容で終始、ルソーの独白が続いていく。 ルソーは一般的には『社会契約論』を提唱した社会思想家として... 2015.05.05 哲学談戯
哲学談戯 役に立たない哲学 – 中島義道『哲学の道場』 中島義道『哲学の道場』(1998)日常誰でもが出会う事柄に対して半病的なこだわりをもち、それに対して全身でぶつかってゆき答えを求めようとする無謀でいくぶん滑稽な(まさにトン・キホーテ的な)営みこそ哲学なのです。 哲学は、役に立たない——しか... 2015.04.10 哲学談戯