2019-09

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文学逍遥

虚構と近代刑法 – 川端康成『散りぬるを』

川端康成『散りぬるを』(1933) 初出は、1933(昭和8年)年。 5年前に殺された二人の若い女性――― ある作家が、二人への感傷的な思い出を交えながら、事件の訴訟記録をもとに、犯人の心理を推察していく、という話。残された記録から犯人の精...
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こころの不具 – 川端康成『片腕』

川端康成『片腕』(1964) ふと私には、この片腕とその母体の娘とは無限の遠さにあるかのように感じられた。この片腕は遠い母体のところまで、はたして帰りつけるのだろうか。私はこの片腕を遠い娘のところまで、はたして返しに行き着けるのだろうか。 ...
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頽廃を描き続ける執拗さ – 川端康成『眠れる美女』

川端康成『眠れる美女』(1961) 三島由紀夫は、新潮文庫版に解説を寄せて、この作品を次のように評している。 『眠れる美女』は、形式的完成美を保ちつつ、熟れすぎた果実の腐臭に似た芳香を放つデカダンス文学の逸品である。デカダン気取りの大正文学...
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美への憧れのゆくえ──川端康成『朝雲』を読む

『朝雲』 あの方は初めてお教室へいらっしゃる途中、渡廊下の角に立ちどまって古い窓から空を見上げていらした。白い雲の縁にはまだ朝の薔薇色がほのかの残っているようだった。 初出は1941年。 女学生が新しく赴任してきた女性教師に対して抱く淡い憧...
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情景に溶け込む心情 ― 川端康成短編作品『日雀』『イタリアの歌』

情景に溶け込む心情 ── 川端康成 短編作品 川端康成の短編には、風景の一瞬の表情に寄り添うようにして、人の心が描かれている。人々の内面は決して声高に語られることはない。それは、自然の中に沈みこむように、あるいは逆に、何気ない情景からそっと...
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恋と芸術の狭間 ― 川端康成『花のワルツ』

今日の一冊川端康成『花のワルツ』新潮文庫川端康成『花のワルツ』(1937) チャイコフスキーのバレエ曲「花のワルツ」を舞台で踊る二人のバレリーナ、鈴子と星江。 二人は舞台の主役であり、振り付けも二人のために考えられたものだ。若い二人はまだ未...
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