哲学談戯 拡張する身体 – 市川浩『<身>の構造』(1985) 市川浩『<身>の構造』(1985) 初出は1985年。文庫化は1995年。 『精神としての身体』(1975) 発表以降の小論をまとめた論文集。発表された媒体は、新聞、週刊誌、学術誌と多岐に亘っていて、主題も多様である。「身体論を超えて」とい... 2016.04.06 哲学談戯
哲学談戯 心身二元論の克服 – 市川浩『精神としての身体』(1975) 市川浩『精神としての身体』(1975)身体への問い 1975年初出。講談社文庫版は1992年の出版。 身体論を展開した哲学者、市川浩氏の最初の論考。 西欧の近代哲学は17世紀以来、認識論を中心に展開してきた。しかし、認識の根拠を問う際に、身... 2016.04.05 哲学談戯
哲学談戯 スコラ的な世界観に取って代わる新たな自然観 – デカルト『哲学原理』(1644) デカルト『哲学原理』(1644)新たな世界像の構築 『方法序説』(1637)、『省察』(1641)と哲学的探究を続けてきたデカルトは、1644年、『哲学原理』を刊行する。この著作は、新たな形而上学の構築と、スコラ的自然観に取って代わるべき機... 2016.03.04 哲学談戯
哲学談戯 神の存在証明とは? 中世と近世の狭間 – デカルト『省察』(1641) デカルト『省察』(1641)『省察』扉絵近代合理性と神への信仰Je pense, donc je suis. - cogito ergo sum我思う故に我在り 西洋哲学史の中でも、とりわけ有名なこの言葉は、近代理性の出発点であり、近代哲学... 2016.03.03 哲学談戯
哲学談戯 近代哲学の出発点 – デカルト『方法序説』(1637) デカルト『方法序説』(1637)デカルトと中世 認識する主体(精神)の発見、機械論的な身体論、数量化可能な力学的自然観――― これらはすべて、近代的世界観の基礎をなしている。そして、この世界観を初めて提示したのがデカルトの哲学である。近代合... 2016.03.02 哲学談戯
哲学談戯 「受難」「苦しみ」から情念へ – デカルト『情念論』(1649) デカルト『情念論』(1649)受難、受動、情念 ラテン語の語源から言うと、ヨーロッパ諸言語のpassionという言葉は、「受難・苦しみ」という意味から来ている。苦しみを受けるという体験が、「受動(passion)」という意味になり、さらにそ... 2016.03.01 哲学談戯
哲学談戯 「生」への礼賛 – ニーチェ『喜ばしき知恵』(1882) ニーチェ『喜ばしき知恵』(1882) 来るべき勝利が、いや、かならずや訪れる、ことによるとすでに到来しているかもしれない勝利が……。 およそ予想外のことが起こったかのように、感謝の念がそこここに溢れ出ている。快癒した者の感謝の念が――。 ニ... 2015.10.10 哲学談戯
哲学談戯 ヨーロッパの精神病理 – ニーチェ『道徳の系譜学』(1887) ニーチェ『道徳の系譜学』(1887)『善悪の彼岸』を補う書 ニーチェは、本書の前付けにて、この書を前著『善悪の彼岸』を補足、説明するものと述べている。 『善悪の彼岸』自体が『ツァラトゥストラ』の超人思想を説明するべきものだったはずだ。しかし... 2015.10.05 哲学談戯
哲学談戯 『ツァラトゥストラ』への理論的解説書 – ニーチェ『善悪の彼岸』(1886) ニーチェ『善悪の彼岸』(1886)『ツァラトゥストラ』執筆後のニーチェ 『ツァラトゥストラ』全4部を書き上げたニーチェは、あまりに文学的な表現形式をとってしまったこの著作に対し、理論的な解説書が必要だと感じていた。 ニーチェが1881年に、... 2015.10.01 哲学談戯
哲学談戯 問い詰めた先にあるもの – 入不二基義『相対主義の極北』 入不二基義『相対主義の極北』(2001)相対主義の自己適用化 2001年の著作。 相対主義は相対性そのものを真理として主張する。そのため自己論駁に陥る。本書はこの自己論駁を内在的に極限まで問い詰めた先にどのような思考が立ち現れてくるかを思索... 2015.08.25 哲学談戯