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哲学談戯

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プラトン中期の代表作『パイドン』における魂の不死とイデアの世界──想起説とイデア論

絵画:ジャック=ルイ・ダヴィッド『ソクラテスの死』(1787)プラトン『パイドン』(385 BC?)魂という不滅不変の存在──見ることのできないものを知る 『パイドン』は、ソクラテスが死刑執行の場で毒杯を仰ぐ最期の姿を描いた対話篇。哲学的に...
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プラトン『メノン』を読む──対話から想起へ:ソクラテスからプラトンへ思想史的転換の瞬間

プラトン『メノン』(385 BC?)対話から想起へ 『メノン』は、プラトン初期対話篇の作品の中で、最も遅く書かれたものの一つと見られている。初期作と中期作の両方の特徴を持ち、中期への橋渡し的な位置付けにある。 本対話篇の主題は、「徳(アレテ...
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プラトン『プロタゴラス』を読む──哲学の誕生とソクラテス言葉を問う思索の原点

プラトン『プロタゴラス』(390 BC?)若きソクラテスの姿 プラトンの対話篇『プロタゴラス』は、最も若い頃のソクラテスを描いた作品の一つ。作中ではソクラテスは36歳、執筆当時のプラトン自身もおそらく30代であり、この対話篇はプラトンの初期...
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ソクラテスの二面性とアテナイの変貌──プラトン『クリトン』を歴史から読み解く

ソクラテスの思想とその歴史的背景 『ソクラテスの弁明』において、ソクラテスは魂への配慮を最優先に掲げ、名誉や富といった世俗的価値を退け、神(ダイモーン)の声に従うことを人生の指針とした。そこにあるのは、個人の内面の徳を高めるための徹底した自...
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毒杯を仰いだ哲学者としての運命 – プラトン『ソクラテスの弁明』を読む

プラトン『ソクラテスの弁明』(390 BC?)ソクラテス──「無知の知」と対話の哲学 私は神によってポリスにくっ付けられた存在なのです。大きくて血統はよいが、その大きさゆえにちょっとノロマで、アブのような存在に目を覚まさせてもらう必要がある...
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【古代ギリシア哲学】ソクラテス・プラトン年表|著作一覧

ソクラテス年表年代(紀元前)出来事補足470年頃アテナイに誕生父ソフロニスコス(石工)、母フェナレテ(助産師)の子として生まれる。455〜450年頃青年期彫刻家として活動したとされる。教育は主に当時のアテナイの伝統的教養(音楽・体育・詩)に...
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ギリシア思想の構造──自然・人間・理念をめぐる哲学の展開

汝自身を知れ──哲学の転換点としてのソクラテス 「汝自身を知れ(Γνῶθι σεαυτόν)」という言葉は、デルポイのアポロン神殿に刻まれていた古代ギリシアの格言であり、ソクラテスの思想を象徴する表現として広く知られている。この一言に象徴さ...
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〈近代知〉の限界とオルタナティヴ──中村雄二郎『哲学の現在』を読む

絶版本を読む絶版本の世界へようこそ。あえて絶版本を読み、それを紹介するという誰得?な企画です。中村雄二郎『哲学の現在』(1977)近代知性のオルタナティヴ(Alternative) 本書は、自我・身体・認識・宇宙像(cosmology)とい...
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パスカルの賭け──理性の時代に抗した思想:パスカルの信仰とその逆説

理性による信仰の意義の証明 17世紀フランスの思想家ブレーズ・パスカルの遺稿集『パンセ』は、人間の現実を鋭く観察した人文主義(モラリスム)文学の傑作として知られている。しかし、この書物は彼の死後、未整理の断片を編者が寄せ集めて編纂したもので...
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「考える葦」としての人間──パスカル『パンセ』の人間観を読み解く

パスカル『パンセ』(1670)パスカルが生きた時代と『パンセ』の背景 ブレーズ・パスカルが生きた17世紀のフランスは、長く続いた宗教戦争の混乱を脱し、絶対王制の確立へと向かう安定期に入っていた。「フロンドの乱」によって一時的に社会は揺らいだ...
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