羊のぼう

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文学逍遥

手に届かないもの – 井伏鱒二『屋根の上のサワン』

井伏鱒二『屋根の上のサワン』(1929) わたしは足音を忍ばせながら傷ついたがんに近づいて、それを両手に拾いあげました。そこで、この一羽の渡り鳥の羽毛や体の温かみはわたしの両手に伝わり、この鳥の意外に重たい目方は、そのときのわたしの思い屈し...
文学逍遥

度重なる改稿を経た意味 – 井伏鱒二『山椒魚』

井伏鱒二『山椒魚』(1929)度重なる改稿 初出は『幽閉』という題で、1923年(大正12年)に早稲田の同人誌に発表されたもの。その後、大幅に改稿されて、1929年(昭和4年)、『山椒魚』という題で再発表された。 現在、一般的に読まれている...
文学逍遥

ガストン・ルルー『オペラ座の怪人』登場人物一覧

主要登場人物クリスティーヌ・ダーエスウェーデン出身の若きソプラノ歌手。純真で敬虔な性格。亡き父から「音楽の天使」の話を聞かされて育ち、その存在を信じている。エリックに見出され才能を開花させるが、ラウールとの愛とエリックへの同情の間で葛藤する...
文学逍遥

『オペラ座の怪人』の文学史的位置づけ──近代が排除した「異端者」の文学

ガストン・ルルー『オペラ座の怪人』Gaston Leroux, Le Fantôme de l'Opéra, 1910ゴシックとロマン──近代が排除するものへの視線 『オペラ座の怪人』(1910)は、一般に怪奇小説、あるいはゴシック・ロマン...
文学逍遥

怪物は罪を持つのか──『オペラ座の怪人』における運命と倫理

ネタバレ注意!作品の核心に触れる内容(結末・重要な展開)を含みます。未読の方はご注意ください。ネタバレを避けたい場合は、ここで読むのをお控えいただくことをおすすめします。ガストン・ルルー『オペラ座の怪人』Gaston Leroux, Le ...
哲学談戯

対話と議論の理論化 – アリストテレス『弁論術』を読む

アリストテレス『弁論術』(4c BC)対話への信頼 私は語り終えた。諸君はしかと聞いた。事実は諸君の手中にある。さあ、判定に入り給え。 よりよい答えとは、誰か一人の頭の中で完結するものではなく、複数の人間による議論や討論、すなわち「対話」を...
晴筆雨読

ギリシア語アルファベット一覧

大文字小文字英語読みカタカナ読みΑαAlphaアルファΒβBetaベータΓγGammaガンマΔδDeltaデルタΕεEpsilonエプシロンΖζZetaゼータΗηEtaエータΘθThetaシータΙιIotaイオタΚκKappaカッパΛλLa...
哲学談戯

なぜ人は愛するのか?──エロスへの賛歌 – プラトン『饗宴』を読む

プラトン『饗宴』(385 BC?)エロスをめぐる問い──哲学的文学作品 彼女は言った。『では、以上をまとめると、こうなる──エロスは、よいものを永遠に自分のものにすることを求めているのだと』 舞台は、前416年のアテナイ。ソクラテスは53歳...
哲学談戯

プラトン中期の代表作『パイドン』における魂の不死とイデアの世界──想起説とイデア論

絵画:ジャック=ルイ・ダヴィッド『ソクラテスの死』(1787)プラトン『パイドン』(385 BC?)魂という不滅不変の存在──見ることのできないものを知る 『パイドン』は、ソクラテスが死刑執行の場で毒杯を仰ぐ最期の姿を描いた対話篇。哲学的に...
哲学談戯

プラトン『メノン』を読む──対話から想起へ:ソクラテスからプラトンへ思想史的転換の瞬間

プラトン『メノン』(385 BC?)対話から想起へ 『メノン』は、プラトン初期対話篇の作品の中で、最も遅く書かれたものの一つと見られている。初期作と中期作の両方の特徴を持ち、中期への橋渡し的な位置付けにある。 本対話篇の主題は、「徳(アレテ...
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