2017

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哲学談戯

対話と議論の理論化 – アリストテレス『弁論術』を読む

アリストテレス『弁論術』(4c BC)対話への信頼 私は語り終えた。諸君はしかと聞いた。事実は諸君の手中にある。さあ、判定に入り給え。 よりよい答えとは、誰か一人の頭の中で完結するものではなく、複数の人間による議論や討論、すなわち「対話」を...
晴筆雨読

ギリシア語アルファベット一覧

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哲学談戯

なぜ人は愛するのか?──エロスへの賛歌 – プラトン『饗宴』を読む

プラトン『饗宴』(385 BC?)エロスをめぐる問い──哲学的文学作品 彼女は言った。『では、以上をまとめると、こうなる──エロスは、よいものを永遠に自分のものにすることを求めているのだと』 舞台は、前416年のアテナイ。ソクラテスは53歳...
哲学談戯

プラトン中期の代表作『パイドン』における魂の不死とイデアの世界──想起説とイデア論

絵画:ジャック=ルイ・ダヴィッド『ソクラテスの死』(1787)プラトン『パイドン』(385 BC?)魂という不滅不変の存在──見ることのできないものを知る 『パイドン』は、ソクラテスが死刑執行の場で毒杯を仰ぐ最期の姿を描いた対話篇。哲学的に...
哲学談戯

プラトン『メノン』を読む──対話から想起へ:ソクラテスからプラトンへ思想史的転換の瞬間

プラトン『メノン』(385 BC?)対話から想起へ 『メノン』は、プラトン初期対話篇の作品の中で、最も遅く書かれたものの一つと見られている。初期作と中期作の両方の特徴を持ち、中期への橋渡し的な位置付けにある。 本対話篇の主題は、「徳(アレテ...
哲学談戯

プラトン『プロタゴラス』を読む──哲学の誕生とソクラテス言葉を問う思索の原点

プラトン『プロタゴラス』(390 BC?)若きソクラテスの姿 プラトンの対話篇『プロタゴラス』は、最も若い頃のソクラテスを描いた作品の一つ。作中ではソクラテスは36歳、執筆当時のプラトン自身もおそらく30代であり、この対話篇はプラトンの初期...
哲学談戯

ソクラテスの二面性とアテナイの変貌──プラトン『クリトン』を歴史から読み解く

ソクラテスの思想とその歴史的背景 『ソクラテスの弁明』において、ソクラテスは魂への配慮を最優先に掲げ、名誉や富といった世俗的価値を退け、神(ダイモーン)の声に従うことを人生の指針とした。そこにあるのは、個人の内面の徳を高めるための徹底した自...
哲学談戯

毒杯を仰いだ哲学者としての運命 – プラトン『ソクラテスの弁明』を読む

プラトン『ソクラテスの弁明』(390 BC?)ソクラテス──「無知の知」と対話の哲学 私は神によってポリスにくっ付けられた存在なのです。大きくて血統はよいが、その大きさゆえにちょっとノロマで、アブのような存在に目を覚まさせてもらう必要がある...
哲学談戯

【古代ギリシア哲学】ソクラテス・プラトン年表|著作一覧

ソクラテス年表年代(紀元前)出来事補足470年頃アテナイに誕生父ソフロニスコス(石工)、母フェナレテ(助産師)の子として生まれる。455〜450年頃青年期彫刻家として活動したとされる。教育は主に当時のアテナイの伝統的教養(音楽・体育・詩)に...
哲学談戯

ギリシア思想の構造──自然・人間・理念をめぐる哲学の展開

汝自身を知れ──哲学の転換点としてのソクラテス 「汝自身を知れ(Γνῶθι σεαυτόν)」という言葉は、デルポイのアポロン神殿に刻まれていた古代ギリシアの格言であり、ソクラテスの思想を象徴する表現として広く知られている。この一言に象徴さ...
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