- 2021年7月5日
自然への尊重と破壊 分裂する日本の自然観 – オギュスタン・ベルク『風土の日本』
オギュスタン・ベルク『風土の日本』(1986) 分裂する日本の自然観 晩春のある日曜日の午後、妻と私は戸山町のあたりをぶらついていた。まるで田園にでもいる思いだった。うねうねと曲がる小道、ときおり現わ […]
オギュスタン・ベルク『風土の日本』(1986) 分裂する日本の自然観 晩春のある日曜日の午後、妻と私は戸山町のあたりをぶらついていた。まるで田園にでもいる思いだった。うねうねと曲がる小道、ときおり現わ […]
J・ゴンダ『インド思想史』のまとめ続き。今回は仏教について。 ブッダの不可知論 ブッダは悟りを開いた当初、自らが達した解脱智を人々に説くことを躊躇していた。しかし、世俗化する祭式主義と出家などの苦 […]
インドの思想と宗教 インド北西のインダス川流域では、紀元前2600年頃からインダス文明が発展した。この文明は紀元前1800年頃には衰退し、それと入れ替わるような形で、紀元前1900年から1700年を […]
中村元『ブッダ伝 生涯と思想』(1995) ブッダ本来の教えを知る ガウタマ・シッダールタは、紀元前五世紀頃、インド北部、ネパール国境付近のシャーキャ国の王族として生まれ、29才で出家、6年間の修行 […]
トーマス・カスーリス『神道』(2004) 2004年刊行。翻訳は2014年。 著者は、アメリカにおける日本思想、宗教哲学の第一人者。神道という、日本人にとってさえ、極めて捉えどころない宗教を外国人 […]
絶版本を読む 絶版本の世界へようこそ。あえて絶版本を読み、それを紹介するという誰得?な企画です。 樺山紘一『ルネサンス』(1993) 近代性の裏に隠れたルネサンスの異なる側面 人間中心主義と合理主義 […]
阿部謹也『刑吏の社会史』(1978) 社会史とは何か 社会史とは何を対象にした歴史なのだろう? 歴史学の中でも政治史、経済史、法制度史、美術史、建築史といったものは、対象がはっきりしているので分かり […]
阿部謹也『ハーメルンの笛吹き男』(1974) 人々を解釈へといざなう民話 単純な起承転結の物語になれている現代人にとって、洋の東西を問わず民話は、非常に理解しにくいものが多い。 動物譚や英雄譚など子 […]
清水幾太郎『本はどう読むか』(1972) 読まれる読書から読む読書へ 読書というのは、なんとなく読んでいるだけで、自分が考えたような気になってしまう。しかし、著者に言わせると、それは本に「読まれてい […]
M. J. アドラー『本を読む本』 Mortimer J. Adler, How to Read a Book, 1940 批判的読書のために 原著は1940年の刊行。 戦前の古い著作で、単なる教 […]