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2017年3月

  • 2017年3月11日

プラトン『饗宴』(B.C. 4c)

 彼女は言った。『では、以上をまとめると、こうなる――エロスは、よいものを永遠に自分のものにすることを求めているのだと』 哲学的文学作品  舞台は、前416年のアテナイ。ソクラテスは53歳で、壮年を迎えている。  『ソクラテスの弁明』『クリトン』『パイドン』とソクラテスの死を見つめ、その晩年の姿を描 […]

  • 2017年3月10日

プラトン『パイドン』(B.C. 4c)

プラトン中期の代表作  『パイドン』は、毒杯を仰ぐソクラテスの最期の姿を描いた作品。哲学的のみならず、文学的にも優れた内容で、プラトン中期を代表する著作だ。  「魂の不死について」という副題が付いているように、死を目前にひかえたソクラテスが、魂の不滅を議論する内容になっている。議論の相手となったのは […]

  • 2017年3月6日

プラトン『メノン』(B.C. 4c)

対話から想起へ  『メノン』は、プラトン初期対話篇の作品で、『ゴルギアス』とともに最も遅く書かれたと見られている。初期作と中期作の両方の特徴を持ち、中期への橋渡し的な位置付けにある。  主題となっていることは、「徳(アレテー)は教えることが可能なのか」という問いで、初期対話篇の『プロタゴラス』と同じ […]

  • 2017年3月5日

プラトン『プロタゴラス』(B.C. 4c)

若きソクラテス  『プロタゴラス』は、プラトンの「対話編」の中では、『パルメニデス』に次いで、最も若いころのソクラテスの姿を描いた作品。作中でのソクラテスは、36歳となっている。プラトンの初期作品群に属した著作で、プラトン自身も、おそらく30代ごろの若いころに執筆されている。  時代は、前433年、 […]

  • 2017年3月2日

プラトン『ソクラテスの弁明』(B.C. 4c)

 私は神によってポリスにくっ付けられた存在なのです。大きくて血統はよいが、その大きさゆえにちょっとノロマで、アブのような存在に目を覚まさせてもらう必要がある馬、そんなこのポリスに、神は私をくっ付けられたのだと思うのです。その私とは、あなた方一人ひとりを目覚めさせ、説得し、非難しながら、一日中どこでも […]

  • 2017年3月1日

F. M. コーンフォード『ソクラテス以前以後』(1932)

汝自身を知れ―――  デルポイの神殿に飾られたこの銘文は、ソクラテスの思想を最も象徴的に表した言葉だろう。  ソクラテス以前の哲学は、イオニアの自然学派が中心で、彼らの関心は、この世界が何によって作られ、どのようにして生成と消滅を繰り返すのかということだった。 人間の主観に彩られた神話的世界観から離 […]